似而非DTP講座(その11・小技/ローマ数字・その2)

またそのうち」と書いた切りになっていた、「III」の立て方である。

まずは、「II」の復習。
III
これを組み文字にする。
組み文字
フィールドコードを表示して、スペースを削除し、ポイントを上げるところまでは同じ。
III
「\s\up 10(I),」の部分をコピーして、「\s\up 10(I)」との間に貼り付ける。
  III
「\s\up 10(I),\s\up 10(I)」にするわけである。
さらに、「I」(\up/\do)の位置を調整する。
  III
真ん中の「\up 0」というのは、「0」上げる(右に寄せる)だから、中央に位置させるということである。最初の「\up 5」と最後の「\do 5」で、その両側に等間隔に並ぶ。
結果、こうなる。
III
Word上では何だか歪んでいるが、これを印刷、もしくはPDFにすれば、ちゃんとした表示になる。そして、立つ。
III
「IV」以降も、基本的な考え方は同じである。あとは数字をいろいろ変えてみて、バランスを工夫すること。

似而非DTP講座(その10・小技/ローマ数字)

PDFにする際の小技。

まずは、これを見ていただきたい。

Word   PDF

ローマ数字が、赤枠(左側)のものは起きていて青枠(右側)のものは寝ている。
実はこれ、左側がWord文書、右側がそれをWord上でPDFに変換したものである。
環境依存文字だからなのか、PDFにすると縦書きなのに何故か寝る。ちゃんとしたPDF作成ソフトを使えばそんなことはないのかもしれないが、そういうものを使わないのがこの「似而非DTP講座」のポリシーである(本当は面倒くさいのとお金がないだけだが…)。

そこで、小技を効かせてローマ数字を立ててみる。
こんな具合である。

PDF

「I」は簡単に立つ。ローマ数字の「イチ」ではなく、ローマ字の「アイ」(全角)を使えば良いだけである。
問題は、それ以外。
まず、「II」。
「アイ」を二つ打ってみる。と、こうなる。
ローマ数字
全角(左)だと縦に並んでしまうし、半角(右)だと寝てしまう。
どちらもうまくないのだが、ここでは全角の方を使って小細工する。

「II」を選択して、「拡張書式→組み文字」をクリック。

組み文字

すると、こんなふうになる。

組み文字

これではまったく話にならない。とはいえ、組み文字の本来の使い方とは違うことをしているので、致し方ない。
右クリックで「フィールドコードの表示/非表示」を選択。

フィールドコード

いじるのは、赤丸を付けた4箇所である。
「10」の後の「I」には、後ろにスペースが、「4」の後の「I」には前にスペースが入っている。だから、上下にズレるのである。そこで、このスペースを削除。
さらに、文字サイズが小さくなっているので、本文と同じサイズに変更。

フィールドコード

それをPDFに変換した結果が、こちら。
組み文字
起きた。が、イマイチである。見るからに間が空きすぎている。もっとくっつけたい。
そこで、あと2箇所、丸を付けておいた数字である。

数字の前の「\s\up」というのは、どれだけ文字の位置を上げるか~縦書きの場合は右側に位置させるか~、「\s\do」というのはどれだけ文字の位置を下げるか~同、左側に位置させるか~を指示している。
「\s\up」を「4」に、「\s\do」を「3」に書き換えてみた。
で、こうなる。
組み文字
もっとも、この「4」と「3」は1例である。フォントサイズその他の要因で、最適値は変わる。何度か試してみるしかない。

「III」の起し方については、またそのうち。

似而非DTP講座(その9・PDFにしてみる)

ここまででほぼ版下を作れるレベルに達したので、あとはそれを出力するだけである。
ただし、プリントした原稿を版下にする限り、出来上りはプリンターの性能に大きく左右される。インクジェットでは、どうしても滲みが出るのは避けられないし、レーザーでも、トナー交換直後と暫く使った後とでは大分違う。
太字や小さい字は潰れがちになるし、それを版下にして印刷した時には、版下よりももっと潰れる。
超高性能のプリンターがあれば良いのかもしれないが、そんなものは持っていないのが前提である。

最初に、Word 2007はあまり好きではないと書いたのだが、このバージョンから追加された優れた機能がある。
それは、Word文書をそのままPDFにする機能。PDFで印刷所に入稿すれば、折角作った版下の品質を落とすことなく、そのまま印刷に掛けることができる。

Officeボタンを押し、「名前を付けて保存(A)→PDFまたはXPS(P)」をクリック。

pdf

一応、ここでは「最適化」を「標準(オンライン発行および印刷)」のラジオボタンにチェックを入れた。
デフォルトは「最小(オンライン発行)」だが、これより高品質のものになる。ただし、見た感じ違いの出るようなものではない。が、版下作成目的なら、より品質の高い方を選んだ方が良い。
ただし、印刷所によっては、PDFのサイズ等、細かく指定されて、それ以外の形式では受け付けない場合もあるから、これはあくまでも一般的なやり方というに留まる。入稿の際には、事前に印刷所に確認のこと。

また、「発行後にファイルを開く」にチェックしておくと、PDF化完了時にPDFファイルが開く。
勿論、Adobe Reader等、PDF閲覧用のソフトがインストールされていることが前提だが。

dtp

結果、こんなものが出来上る。(JPEGに変換)
似而非DTP講座

似而非DTP講座(その8・踊り字)

古典の文章を書く際に、「踊り字」と呼ばれるくり返し符号が必要になる。
1字くり返しの踊り字は、「ゝ」とか「ヽ」のような文字がある。前者がひらがな用で、後者がカタカナ用。これらは、「くりかえし」と入力して変換すると出て来るから、苦労はない。
問題は、2字くり返しの踊り字である。そう、あの「く」を倍角にしたような文字である。
と、いうわけで、「く」を拡張書式の「文字の拡大/縮小」で200%に設定してみる。

踊り字

厳密に言えば心持ち形は違うが、まず、こんなものである。以上、終わり…というわけにはいかない。
「ゝ」に対して「ゞ」が、「ヽ」に対して「ヾ」があるように、この2字くり返しの踊り字にも、濁点が付いたものがあるからである。
それなら、「ぐ」を倍角にすればいいじゃないか!

 踊り字

一丁上がり…いや、ちょっと待て。濁点まで長体が掛かってしまっている。これではカッコ悪い。
もっとも、ふつうはこれくらいで我慢をするものである。実際、そういうのも見掛けないわけではない。だが、そこをもうひと押し!

「く」は200%にしたいが、濁点は100%のままにしたいわけである。つまり、踊り字と濁点が別々に編集できれば良いわけだ…が、そんな都合の良いことができるのか?
まず、「く」を200%に拡大してみる。

 踊り字

この、長体を掛けた「く」に、ルビを振るのである。
さて、何のルビを振るか? それは、濁点である。「だくてん」と入力して変換すると、「゛」という字が出る。

踊り字

濁点のサイズを、本文と同じ「9.5pt」に指定。
その結果が、これ。

 踊り字

大して変わらないじゃないか、と憤る勿れ。ここからが、腕の見せ所である。
この、濁点を付けた長体の「く」を右クリックする。

踊り字

「フィールドコードの表示/非表示(T)」をクリック、もしくはキーボードで「T」と入力。
すると、こんな変なものが出て来る。

 踊り字

フィールドコードというのは、大雑把に言うと、ルビの書式を設定しているもの。それを露出した状態にするのが、「フィールドコードの表示」である。
ポイントは、赤丸を付けたところ。

 踊り字

まずは「゛」。長体の文字にルビを付けたので、「゛」も長体が掛かってしまっている。そこで、これだけを選択して、「文字の拡大/縮小」で100%に設定する。

 踊り字

だいぶサマになった。強いて言えば、濁点が、踊り字から少し離れ過ぎている感じもする。ほんの少し、左に寄せたい。
そこで、先ほどもう1個丸を付けていた、「8」である。この数字は、ルビの位置を表わしている。数字が小さければ小さいだけ、左に寄って行き、「0」にすると、本文の文字と同じ位置に来る。
最終的に、フィールドコードをこういうふうにいじってみた。数字を「7」に、「゛」を100%にした状態である。

 踊り字

結果、こう↓なる。

 踊り字

なお、フィールドコードの表示/非表示の切り替えは、該当の文字を選択して「ALT + F9」でも可だが、滅多に使わないコマンドを覚えるのも面倒なので、上記の方法がおススメ。

どうもマニアック過ぎて、あまり役に立ちそうもない。

似而非DTP講座(その7・ノンブル & 柱)

「ノンブル」とは何か? また、「柱」とは?
あまり聴き慣れないことばだとは思うが、実物を見たことのない人は少ないと思われる。

まず、「ノンブル」だが、フランス語の "nombre" に由来する。英語で言えば "number" で、要するにページ番号のことである。それを、こじゃれた業界用語を使ってみているわけである。

さて、ノンブルの打ち方には、いろいろな形式があるが、ここでは、ページの上部に打つ形で説明する。
「挿入→ヘッダーとフッター」の「ヘッダー」を選択。

ノンブル

ここでいじるのは赤丸を付けた3箇所。

ノンブル

真ん中の、「奇数/偶数ページ別指定」にチェック。
右の、「上からのヘッダー位置」を変更。何mmが正解、というものはないが、本文の文字から5mmくらい上がった状態が見易いと思う。いろいろ試してみて、良さそうな間隔を選ぶ。
左の、「ページ番号」をクリックする。

ノンブル

…と、「ページの上部」だの「ページの下部」だの、いろいろ出て来るが、余計なお世話である。この位置に入れたいから、ここで「ページ番号」をクリックしているのである。が、そんなことを言っても仕方がないので、「現在の位置」にカーソルを合わせる。
すると、どんなページ番号にするかを選ばせられるので、「シンプル―番号のみ」を選んでクリック。これもまた余計なお世話である。どんなお世話かと言えば、「Xページ」というのをクリックしてみれば判る。そんなものは使わない。

ノンブルは、あまり版面ギリギリに位置していない方がカッコ良い。そこで、ページ番号の左側にスペースを入れる(ここでは判りやすいように□で表現した)。そして、サイズを8ptに変更。
ノンブル

先ほど「奇数/偶数ページ別指定」にチェックを入れたわけだが、今編集したのは奇数ページである。
奇数ページというのは、本を見開きにした時、左側に来るページ。だから、ノンブルも左端に打っているのである。
では、偶数ページはどうするか。

「ナビゲーション」の「次のセクション」をクリック。

ノンブル

すると、「偶数ページのヘッダー」に移動する。
ノンブル

ここで、「CTRL + R」で右揃え、ページ番号を挿入して8ptに変更、ページ番号の右側にスペースを挿入する。
ノンブル

ページ番号を「1」から始めたくない場合(ほとんどの場合そうだと思うが)、「ページ番号→ページ番号の書式設定」をクリック。

ノンブル

ノンブル

「連続番号」が、「前のセクションから継続」がデフォルトになっているが、これを「開始番号」を選択して、最初のページにしたい数字を指定すれば、それが最初のページ数になる。

ところで、僕は使わないのだが、「番号形式」の三角をクリックすると、いろいろな形式のページ番号が選択できる。
「-1-,-2-,-3-…」の形式を選んでページ番号を中央揃えにしてみた。なお、ノンブルを中央揃えにする場合は、全ページ共通の位置に入るわけだから、「奇数/偶数ページ別指定」にする必要はない。
ノンブル

ノンブルを下部に入れたい場合は、「ヘッダー」の代わりに「フッター」を使用すること。


次に「柱」である。「柱」とは何か? と説明するより、百聞は一見に如かず、「柱」というのは、こういうものである。

柱

「前のセクション」で奇数ページのヘッダーに戻る。単純に、そこで、文字を打ち込めば良いだけである。
柱

「柱」は書籍にとって必須なものではかならずしもないが、あった方が判りやすいし、カッコ良い。

ここまでできれば、Word で作ったということを、簡単に見破られるようなレベルではないはずである。


【余談】
「柱」で思い出した。
ニコライ・ゴーゴリに、「イワーン・イワーノヰッチとイワーン・ニキーフォロヰッチとが喧嘩をした話」という話があって、これが岩波文庫に入っている。今、手許にその本がなくて、このタイトルの本だったか、違う名前の本に収録されていたのかも定かではないのだが…。
とにかく、柱に作品名が書かれているのだが、あまりにも長すぎて、奇数ページだけでは全部が入り切らず、残りが偶数ページに続けて書かれていた。そんな柱、後にも先にも見たことがない。

似而非DTP講座(その6・注記)

ひと口に「注記」と言っても、いろいろあるわけだが…。

1) 本文の脇に、注(注番号)を付ける。
「版下」ということばが判らない人のために、注を付けてみる。

 注記

「ルビ」で「版下」の文字に、「(注)」という字を振ってみる。

 注記

一応、できた。が、ちょっと小さい気がする & もう少し「版下」という文字にフィットした感じにしたい。
そこで、再び「ルビ」。ここをちょっといじる。

注記

配置を「右揃え」に、フォントを「MS P明朝」に、サイズを「6pt」にしてみる。
「右揃え」と言っても、縦書きの場合は実際には下揃えになる。また、「P 明朝」にすることで、「下」の字の下端にぴったり付くようになる。

 注記 

ルビのサイズを通常より大きくしているので、右側が若干欠けて見えるが、実際に出力すればきちんと出るので心配はない。

なお、「注番号」と書いたのは、注が複数ある場合に、「注」という文字ではなく、数字を入れる場合のことである。その場合も、理屈は同じ。

 注記


2) 注の文章。
「注」を付けたら、文章(章・節)の末尾に、それに対応する注の文章を入れる。

 注記

これでは、どこまでが本文で、どこからが注記なのかが判りにくい。
そこで、本文との区別を明確にするために、注記のポイントを下げてみる。本文と1ptくらいの差があると良いので、本文9.5ptに対して8.5ptにしてみた。むろんこれも、好みの問題であるが。

 注記

さっきよりはましだが、まだ見づらい & 「注」という字と「『」の間が空き過ぎている。

注記

ここを2回クリック & 「『」を「P 明朝」にする。さらに、「段落」で、「ぶら下げ」1字、行間を「固定値」15.1ptにする。

注記

それぞれ個別に説明するのが段々億劫になって来たので、ともあれ結果をご覧あれ。

注記

なお、15.1ptというのは、ここで用いている書式設定で、21行入る行間隔である。

3) 本文中に入れる注記。
わざわざ本文の後ろに回すまでもなく、本文の中にちょっと入れる程度の注記がある。

注記

これで別に何の問題もないのだが、もう少しアクセントを付けた方が読みやすくなる。
カッコの中を、本文より1pt小さい8.5ptにしてみる。

注記

ここまでできるようになれば、版下完成まで、あとひと息である。

似而非DTP講座(その5・行頭の記号)

行間を揃え、タイトルのレイアウトを決めて、だいぶカッコ良くなったとは思うのだが、まだ気になるところはある。
行頭の記号

1行目の行頭がカギカッコで始まっているために、他の行と比較して低くなってしまっている。気にしなければ別に気にならないのだが、気にし始めるとどうにも我慢ができない。これを何とかしたい。

そこで、再度「CTRL + A」で全文を選択。「ホーム → 段落 → 体裁」で、「文字幅と間隔」の「行頭の記号を 1/2 の幅にする(C)」をチェックする。

行頭の記号

すると、…。
行頭の記号

この技は、段落の頭だけに限ったことではなく、段落の途中で、たまたま記号が行頭に来た場合でも有効である。

ただし、行頭の記号が1字分あってはいけないというわけではなく、あくまでも好みの問題である。実際、行頭の記号が1字分ある本だって、少ないわけではない。
要は、どっちが好きですか? ということである。
行頭の記号     行頭の記号

似而非DTP講座(その4・タイトル)

次に、タイトルのレイアウトである。
ただし、これは多分に好みに左右されるから、一概に、以下に書く数値が絶対というわけではない。

まず、タイトル、サブタイトルの前後に改行を入れて、ポイントを大きくする。
タイトルの上の空間が判りやすいように、□を入れた。実際には、スペースである。
タイトル

タイトル14pt、サブタイトル10.5ptにしてある。
タイトルの上に本文と同じ大きさ(9.5pt)で3字分、サブタイトルの上にも同じ空白 + タイトルと同じ大きさ(14pt)で2字分入れる。
これだけでも悪くはないのだが、タイトル部分は、もう少し余裕があった方が見栄えが良い。そこで、タイトルを2行取り(行間固定値35.2pt)にする。固定値については、前回を参照のこと。
タイトル

悪くはない。が、今度はタイトルとサブタイトルの間がちょっと空き過ぎた感じである。そこで、まず、サブタイトルを選択。
タイトル

「CTRL + D」で「フォント」を呼び出し、「文字幅と間隔」の「位置」を「上げる」「5pt」にする。
タイトル

その結果↓。
タイトル

サブタイトルが、タイトルにちょっとくっついた。
word の画面上ではサブタイトルの右端が切れて見えるが、実際に印字した時にはきちんと出る。

好みに応じて、サブタイトルをもっと上げても良いし、逆にタイトルを「下げる」にしても構わない。ここで示した数値を鵜呑みにしないで、実際に印字して、自分で調整してみることが肝心である。

同人誌などで、これに執筆者名が加わる場合も、適宜、行取りを工夫すれば良いわけである。
これも好みだが、個人的には、サブタイトルの後1行空け、執筆者名をタイトルと同じポイント、もしくは1ポイント下げで2行取り、下3字空け、執筆者名と本文の間1行空けくらいにしておくと、良い感じなのではないかと思う。

似而非DTP講座(その3・ルビを打つ)

「DTP」というのは、テポドンをUターンさせて日本を守る防衛システム…それはDND…っていうネタは、最初から思いついていたんだが、都知事選の終了まで控えていた。ご存じない方のために書いておくと、「DND」とは「ドクター中松ディフェンス」の略称である。
まぁ、そんなどうでも良いことはさて措いて…。

さて、本題に入る。
いきなりルビ打ち? と思われる方も多いだろうが、実はルビを打つ行為そのものではなくて、そのための準備である。ルビを一切打たないという方は、かならずしもやらなくても良いが、ルビ打ち以外にも、効用があるから、知っておいて損はない。

元データ

試しに、丸で囲んだ「DTP」という文字にルビを打ってみる。
その結果が、↓。
ルビを付ける

行間が変ってしまっている。一番右の矢印が、標準の行間、真ん中が、ルビを打ったために拡がってしまった行間、左が、その影響で狭くなってしまった行間である。
このままでは、ルビを多用すると行間がガタガタになってしまう。見るからに、トーシローの仕事だ、ということが判ってしまって、実にカッコ悪い。

これを防ぐための技。
まず、「CTRL + A」で全文を選択する。
全文選択

次に、「ホーム → 段落」。
「間隔」のところの「行間」を「固定値」にする。こうすると、何がどうなっても、行間は指定の間隔で固定される。「間隔」を「17.6 pt」にしてみた。
この機能は、行間をポイントで指定して固定する機能だから、1ページ18行、というようなことはできない。逆に、18行になるような行間を設定するのである。最適な「間隔」は、版面によって変わるので、おおよその間隔を決めたら、あとは0.1ポイント単位で増減させてみて、最適な行間を選ぶ必要がある。
段落

ちょっと面倒と言えば面倒だが、これをやることによって、さっきまでバラバラだった行間が、キレイに揃う。やるとやらないとで、雲泥の相違である。
行間揃う

なお、「ページ設定」の回で、1ページの行数を設定するのが「そんなに意味があるわけではない」と書いたのは、そこで何行に設定しようが、行間を固定すればそれが優先されるためである。

実は、この「固定値」技を見つける前は、すべての行にスペースのルビを打って行間を揃えていた。知ってしまえば何ということはないのだが、これに気付いた時は、まさに「眼から鱗」だった。

似而非DTP講座(その2・書式設定)

まず、書式を決める。
どんなものを造る時でもすべて同じ書式、というわけには行かないので、一概には言えないのだが、自分の造りたい本のイメージに近い本を探して、その版面を実測してみると良い。紙の大きさ、印刷面が縦**cm、横**cm、**字x**行、というようなことである。ただし、紙の大きさは、書籍を作る際に断裁されるので、Word での書式設定の時には、厳密には意味がない。A5判とかB6判とか、おおよその大きさが判っていれば問題ない。そこから計算して余白を決めて、印刷面の大きさがほぼ一致すれば良いわけである。

ここでは、A5判の一般的な国文学の学術書(これがそもそも「一般的」ではないが)の版下を造ってみる。
52字×18行程度が一般的である(いや、ふつうの人は、そんな本は見ない)。

まずは「ページ設定」から。

「用紙」でサイズを選択する。
ページ設定・用紙

次に、「文字数と行数」に移動、「縦書き」のラジオボタンをチェック。
ページ設定・文字数と行数

続いて、「余白」。印刷の向きで「縦書き」を選択、その後、余白を設定する。余白を設定してから印刷の向きを変えると、余白がずれるので、必ず印刷の向きを先に設定のこと。
ページ設定・余白

再び「文字数と行数」に移動。「フォントの設定」をクリック。
ページ設定・文字数と行数

「文字サイズ」を設定。ふつう、9ポイントで印刷されていることが多いのだが、ここで9ポイントに設定すると、心持ち小さい印象になる。とはいえ10ポイントでは心持ち大きい。選択できるポイントは9-10-10.5しかないのだが…、と思うと、文字サイズは手入力もできて、0.5ポイント単位で設定することが可能である。そこで、「9.5」と入力。
ただし、文字サイズは好みだから、かならずしもこのポイントでなければならないということはない。
フォントの設定

「OK」を押して「文字数と行数」に戻る。
「文字数と行数を指定する」をチェック、文字数を52、行数を18に設定。
なお、いずれ述べるが、行数の設定は、実はそんなに意味があるわけではない。
フォントの設定

これでひとまず、文字を入力できる状態にはなった。ここまでは、何の変哲もない word のページ設定である。