『わかりやすい会津の歴史』

会津土産。

『わかりやすい会津の歴史 古代・中世・近世編』

わかりやすい会津の歴史古代中世近世編

会津武家屋敷の売店で見つけて購入した。
興味の沸いたところから拾い読みしているだけだけれども、書名の通りわかりやすい。
会津に興味のない人にはほとんど価値はないかも知れないけれども、「保科」の端くれとしては、会津の歴史には興味を持たざるを得ない。
僕の知っている中国人の孔さんは、孔子の子孫だと大真面目に言っているし、孫さんは孫悟空の子孫だと(こちらは冗談混じりにだが)言っている。その根拠は、名字が「孔」とか「孫」だという以上のものではないようである。
その伝で言えば、僕と会津保科(松平)家との間に、幾許かの関係があると強弁することも、根拠が皆無だとは一概には言い切れない。
そんなこんなで、土産に選んだのである。

なお、会津武家屋敷にはこの『古代・中世・近世編』しかなかったのだけれども、「編」というからにはその続きがあるに違いない、と思って、東京に戻ってから調べて以下のものも購入した。

『わかりやすい会津の歴史 幕末・現代編』

わかりやすい会津の歴史幕末近世編

絶版のため、入手するには流通在庫を探すしかないようである。

…と、いうわけで、5年ぶりに会津に行って来たわけである。
[ 2017/04/05 23:59 ] 本と言葉 歴史の本 | コメント(0) | TB(0) |  TOP△

『平安時代大全』

山中裕著『平安時代大全』(KKロングセラーズ)

平安時代大全


神田三省堂で平積みになっていたので見付けて購入した。
著者は物故者だから、過去に出されていた書籍の改題再刊だとは思うのだが、あとがきや附記などがないのでどういう素性の本なのかは判らない。
「年中行事」「後宮の女性」「皇族・貴族」「人物」「冠婚葬祭」「風俗文化」「宗教」「文学」「荘園」の各項目に分けて、判りやすく説明されている。専門的なものではないけれども、類書がそれほど多いわけではないから、入門としては悪くはないだろう。
この手の本では定番の「コラム」があり、割に役に立たないものであるのがこれまた定番なのだけれども、本書に収められているものは結構しっかりしたものが多い。
本書の大半は下請の分担執筆だろう(これは批判ではなく、それが通常だの謂)けれども、コラムの中のいくつかは山中先生ご自身が書かれたものなのではないか、という気もする。
[ 2016/12/20 22:47 ] 本と言葉 歴史の本 | コメント(0) | TB(0) |  TOP△

「最新版」の地図を買った。

「最新版」の地図を買った。

日本地図株式会社発行『東京都区分地図帖』。金2500円也。

東京都区分地図帖

「最新版」と言っても、見て判るとおり、40年前に最新だった、昭和49年に発行されたもの。
もちろんそんなものがふつうの書店に売っているわけはない。「日本の古本屋」で見つけて購入したのである。

新しいことに価値のある地図だから、これに商品価値があるとは思えない。良くこんなものが売っていたものだと思う。売れると思って出品していたとしたら、その書店はよっぽどどうかしている…とはいえ、僕は買ったわけだが。
江戸の古地図とか、せいぜい昭和初期とかであればまだしも、こんな実用性のない中途半端に古いものなど、なかなか買おうと思っても手に入らない。それで、正直高いとは思ったものの、購入したのである。

何故買ったかは、そのうち、気が向いたら。
[ 2014/09/03 01:02 ] 本と言葉 歴史の本 | コメント(0) | TB(0) |  TOP△

『池上彰の憲法入門』

池上彰『池上彰の憲法入門』

池上彰の憲法入門 (ちくまプリマ―新書)

僕は、原則として政治的な話題を取り上げることは避けるようにしている。
とりわけ憲法問題など、改憲を口にした途端に右翼の巨魁呼ばわりされたり、護憲を匂わせただけで時代遅れの石頭扱いされたりするのが常だから、そういう議論をすることを、放棄しているのである。むろん自分なりの意見がないわけではないのだが、人と議論をするつもりはない。
子供に対してでさえ、僕の意見を押し付けようつもりは毛頭ないから、普段からそういう話題も出さないのだけれども、我が家は産経新聞を購読しているから、そのまま放っておくと、下手をすると一方的に改憲論者になってしまいかねない懸念がある。かといって、購読紙を朝日新聞に変えたところで、これまた下手をすると一方的に護憲論者になってしまわないとも限らない。
なお、ここでの「下手をすると」は「改憲論者に…」「護憲論者に…」に掛かっているのではなく、どちらも「一方的に」に掛かっている。

こういう問題は、言うまでもなくいろいろな意見に耳を傾けるのが良いのだけれども、たいていの場合は自分の主張に都合の良いことしか言っていない。むろん、イデオロギーのない主張などはありえないし、それぞれが自分の信念に基づいて正しいと思っていることを表明しているのだろうから、それはそれで致し方ないのだけれども、「改憲」や「護憲」の立場から書かれたものを読んで、客観的に判断することが難しいのも事実である。それに、そういうものを、何冊も読んで比較するのは、けっこうな根性が必要である。

本書は、さすが「週刊こどもニュース」のお父さん(古いが…)、ここまで偏らずに書くのは難しいだろうと思うほどに、客観的に説明されている。もっとも、どちらかに偏った人が見れば、物足りなかったり言い過ぎだったりはあるのかもしれないが…。
憲法問題をそれなりに勉強している人が読めば、知らないことは何一つ書いていないのだろうけれども、きちんと問題が整理されていて、読みやすく、判りやすい。

参考文献と日本国憲法全文付き。
[ 2013/11/28 23:45 ] 本と言葉 歴史の本 | コメント(0) | TB(0) |  TOP△

『歴史をつかむ技法』

山本博文『歴史をつかむ技法』

歴史をつかむ技法 (新潮新書)

何でも、ずいぶん売れているらしい。10月20日の発行で、30日には第2版が出ている。

正直に言うと、この内容を新書1冊で書こうとするのは無理がある。少なくとも、この倍くらいの分量は必要だろう。従来の歴史書が、「概説書でさえ最初からものごとを細かに記述しすぎる弊がある」(序章)のが、歴史を俯瞰的につかむことができにくい原因であったとしても。

それはそれとして、非常に面白い。時代区分の意味とか、用語の規定の仕方とか、天皇制についての理解とか、成程と思わせるものがある。
それに、僕の専門に近い摂関政治の本質については、(著者の専門領域ではないようだが)大いに共感できる。

もっとも、帯にある、
 鎌倉時代に「幕府」はなかった!?
 江戸時代には「藩」も「鎖国」もなかった!?
などという宣伝文句に騙されてはいけない。とはいえこれは悪口ではなく、本書はそんな雑学的な興味を満たすことを目的としたものではないということである。
嘗て、鎌倉幕府の成立を、源頼朝が征夷大将軍に任じられた1192年とするのが常識だったのが、最近では他の年号(1185年など)も教科書に載せられているらしい。著者は、それを歴史の本質ではなく、大した問題ではないと喝破する。
それだけでも、本書を読む価値があるのではないか。
[ 2013/11/26 22:08 ] 本と言葉 歴史の本 | コメント(0) | TB(0) |  TOP△

『日本の暦と和算』

中村士監修『図説 江戸の暮らしを支えた先人の知恵! 日本の暦と和算』

図説 江戸の暮らしを支えた先人の知恵! 日本の暦と和算 (青春新書INTELLIGENCE)

青春出版社に対しては、ベストセラーズなどと同類の、何だかイイカゲンな本を出しているイメージしか持っていなかった。『でる単』のような超ロングセラー、受験生のバイブルもあるわけだから、あくまでも僕の持っていたイメージだけの話だが…。
この本も、妙に長い角書きがあったり、「著」ではなくて「監修」だったりするところも、若干怪しげな雰囲気を感じないではなかったものの、ごく一部だけでも役に立てば良かろうと思って買うことにした。

第1章「旧暦と日本人」が主な目当てだったのだが、読んでみると、軽く読み流そうと思っていた第2章「江戸の改暦と天文方」が非常に面白かった。
暦と言うと、いかにも古めかしい、国文や国史に興味のある人にしか関係のないもののように思われがちだが、本書を読むと、実はそれぞれの時代の最先端の自然科学だったということが判る。監修者が天文学者であることも、そういう記述になっている一因ではあるのだろう。
中国から伝わって、貞観3年(861)以来使われ続けてきた宣明暦が、貞享2年(1685)に渋川春海による貞享暦に変わる経緯には、小説のような面白さがある。さらに、この貞享の改暦に保科正之が大きく関与していたことも、僕HOSHINAとしては、興味を引かれるところである。

ところで、本書の中に「平安時代末期には仮名で書かれた暦が普及し、暦は宮中の女性や商人などの間にも広まったとみられる」(序章「暦とは何か」)という記載がある。
きちんと調べたわけではないが、仮名で書かれた暦は、『宇治拾遺物語』巻5「仮名暦あつらへたる事」が文献初出例ではないかと思われる。この宇治拾遺の逸話自体は本書でも触れられているけれども、僕の読み落としでなければ、本書で取り上げられている種々の暦の中に、「仮名で書かれた暦」についてこれ以上詳しく言及されたところはない。
誰が作って、どのように広まったのか、そもそもそれは本当のことなのか、「みられる」ことの根拠を、知りたいところである。

そのほか、「こらむ」を含め、若干怪しげ、と言っては失礼かもしれないが、根拠の明確でない記述が見受けられる箇所もあるものの、どんな本でもまるまる鵜呑みにすべきでないのは当然のこと、当否は可能な限り自分で判断すべきものだから、それがクリティカルな欠陥だとは言えないだろう。

ともあれ、かぐや姫が天に昇って行ったその夜の月の形がどんなだったか、その根拠を含めて自信がないような人なら、読んでおいて損はなかろうと思う。
[ 2012/11/15 21:48 ] 本と言葉 歴史の本 | コメント(0) | TB(0) |  TOP△

『大坂城』

宮上茂隆・穂積和夫イラストレーション『大坂城 天下一の名城』

大坂城―天下一の名城 (日本人はどのように建造物をつくってきたか 3)

中1の娘が夏休みの課題図書を借りに行くのに付き合って、地元の図書館に行った。その際に見つけた本。

シリーズのタイトル「日本人はどのように建造物をつくってきたか」から判るとおり、本書は大坂城を建築史の観点から扱ったものである。
図書分類上、児童書・絵本に当たるのだろうが、かなり専門的とも思われることが詳細に書かれている。ここまで精緻に書かれていると、大人でも十分楽しめる、と言うより、むしろ大人の方が楽しめるのではないか。
単に大坂城の構造の説明に止まらず、それぞれの建物の意義が、歴史的背景も含めて描かれている。大阪城が、どのような意図で造られ、どのような変遷を辿ったかを、つぶさに知ることができる。大坂城を通して見た戦国時代史が語られていると言っても過言ではない。

とは言え、そういう深い内容であるにもかかわらず、子供にも判り易いように、極めて平易な口調で語られている。ルビが多いのは、子供だけでなく、門外漢の大人にとっても非常に難有い。

さて、表紙のイラストの大坂城は、現在見る大坂城とはだいぶ違う。秀吉の時代に建てられた大坂城は、信長の安土城がそうだったように、現在の松本城や岡山城のような黒壁の天守閣だったのである。
現在の大阪城の天守閣は、昭和初期に再建されたものだが、それは幕末の鳥羽伏見の戦いで焼失した、すなわち、徳川秀忠~家光の時代に再建されたものを基にしている。

なお、このシリーズには、ほかに『平城京―古代の都市計画と建築』『奈良の大仏―世界最大の鋳造物』など、とても興味深いものがラインナップされている。いずれも、穂積和夫のイラストによる。
是非、それらも読んでみたい。
[ 2012/07/24 21:51 ] 本と言葉 歴史の本 | コメント(2) | TB(0) |  TOP△

『城巡礼』

東京にも城がある。
むろん、一国一城の定めがあるから、近世の城郭として現存するのは江戸城のみ、それ以外は中世の古城の遺構に限られる。否、遺構が残っているのはまだ良い、それすらないのが、通例である。

『城巡礼 諸行無常 東京48ヵ所めぐり』

城巡礼

本書は、そんな古城の跡地を紹介したものである。

本書を繰ってみると、それと知らずに訪れたことのあるところが、いくつもあった。たとえば、今井城(赤坂氷川神社=港区)、筑土城(筑土八幡神社=新宿区)、本郷城(東京大学=文京区)、平塚城(平塚神社=北区)、渋谷城(金王神社=渋谷区)、八幡塚砦(六郷神社=大田区)など。
そういう場所も、知ってから再訪すれば、また違った趣きがあるだろう。

さて、本書を購入したのは、むろんのことそんな東京に残る城郭の面影を辿ることなのだが、実はそれとはまったく違う発見があった。
それは…。
[ 2012/04/23 21:46 ] 本と言葉 歴史の本 | コメント(0) | TB(1) |  TOP△

『王城の護衛者』『会津落城』『戊辰戦争』

訳あって…と言っても大した訳では毛頭ないが、幕末の会津関係の本を纏めて読んだ。

司馬遼太郎『王城の護衛者』

新装版 王城の護衛者 (講談社文庫)

会津藩主・松平容保が、京都守護職となり、会津戦争に至る出来事を描いた小説「王城の護衛者」を収める幕末短篇集。

「鬼謀の人」を読めば大村益次郎が好きになり、「英雄児」を読めば河井継之助が好きになる。表題作を読めば、むろんのこと松平容保が好きになる。それが、小説というものだ。
もっとも、「加茂の水」を読んで岩倉具視が好きになるかどうかは判らないが…。


星亮一『会津落城 戊辰戦争最大の悲劇』

会津落城―戊辰戦争最大の悲劇 (中公新書)

会津贔屓の作家が描く、戊辰戦争・会津落城の記。

サブタイトルからして、会津への同情、薩長への怨恨満載の本かと思ったら、意外にも公平な視点で書かれていた。
それだけに、会津戦争の悲惨さが、伝わって来る。


佐々木克『戊辰戦争 敗者の明治維新』

戊辰戦争―敗者の明治維新 (中公新書 (455))

こちらは学者が書いた戊辰戦争の書。

思いの外、会津側への思い入れが深い。むろん、完全に公正無私な歴史などありえないから、それが本書の瑕疵だというわけではない。むしろそこが、面白い。

なお、本書での徳川慶喜像は、多くの人のイメージするであろうもの(すなわち、司馬遼太郎が『最後の将軍』で書いたそれ)とはだいぶん違う。著者の慶喜に対する評価は頗る低い。
恐らくこちらの方が事実に近いのではないかと思うのだが、そのことと、小説の中の「最後の将軍」を敬慕することとは、まったく別のところで成立するものである。
[ 2012/03/25 23:32 ] 本と言葉 歴史の本 | コメント(0) | TB(0) |  TOP△

『江戸城』

東京史跡ウォーキング愛好会『時代を旅する 江戸城 歴史探訪ルートガイド』(メイツ出版社)

時代を旅する 江戸城歴史探訪ルートガイド

東京の歴史散策本は数あれど、江戸城に特化したものは珍しいので購入した。
もっとも、ひと口に「江戸城」と言っても、今の皇居だけが該当するわけではなく、外堀の内側はすべて城郭都市としての江戸城だから、かなり広範囲に亙るものではある。が、それを「江戸城」という観点から紹介しているのは、なかなか面白い。

学生時代、江戸城は毎日のように目にしていたのだが、改めて見てみると、知らないことだらけである。
たとえば…。
江戸城には天守閣がない。それは、明暦の大火(振袖火事)で天守閣が消失した時、実用性のない不要のものを造るより町屋の復興に力を入れるべきだとする、会津藩主・保科正之の意見によるものだと言われている。
だから、もはや跡形もないものと思い込んでいたのだが、天守台は前田家によってすぐに再建されていて、今でも見事なものが残っているそうである。これは、是非とも見てみたい。

そのほかにも、江戸城の見どころ満載の案内本である。
[ 2012/03/20 23:27 ] 本と言葉 歴史の本 | コメント(0) | TB(0) |  TOP△