『クラバート』

プロイスラー『クラバート』

クラバート

門付けをして歩いていた少年クラバートは、ある夜、夢の中で聞こえてきた声に誘われて、コーゼル湿地の水車場に辿り着く。
クラバートはそこで粉挽き職人の見習いになるが、片目の親方は実は魔法使いだった。クラバートは他の11人の職人とともに、魔法の修行をすることになる。
1年後、1人の職人が死に、新たな見習いが入り、クラバートは一人前の職人になる。
次の年も、同じようなことがくり返され、更に1年が経とうとする大晦日の夜、クラバートは、シュヴァルツコルムの村の少女の力を借りて、親方と対決することを決意する…。

ラウジッツ地方の伝説を元に、ドイツを代表する児童文学作家のプロイスラーが描いたファンタジー長編。
かなり以前から、読もう読もうと思っていたのだが、何となく機会を逸している内に、宮崎駿が推薦しているのが目に入ったりして、読みはぐってしまっていた。
天邪鬼で、有名人が推薦したりすると読む気を失う性格だからなのだが、そういう意固地なことで今まで読まないでいたことを後悔するくらい、素晴らしい話である。
敢えて定義すれば児童文学に当たるのかもしれないが、「児童」という枠では到底括り切れない、大人のためのファンタジーである。

青矢号』と一緒に、娘のためと称して自分のために買って来た本。

山手線

昨日、訳があって品川駅で乗り換えをした。
その時に、構内にあったNEWDAYSで購入したもの。

山手線

ただの山手線のおもちゃかと思いきや…、

トレインメジャー山手線

…メジャーになっている。しかも忠実に再現した山手線全駅の駅名標入り。
電車好きでメジャー好きな息子に好適品。

背景が『源氏物語大成』であることには、特に意味がない。言わなけりゃ誰も気付かないか…。
[ 2010/09/28 21:30 ] 旅・散策 乗り物 | コメント(0) | TB(0) |  TOP△

『猫とともに去りぬ』

ロダーリ『猫とともに去りぬ』

猫とともに去りぬ (光文社古典新訳文庫)

シュールと言おうか、ナンセンスと言おうか、アイロニカルと言おうか、どう評したら良いものやらまったく判らない。

年金生活を送っている元駅長のアントニオ氏は、家族に相手にされず、家を出て猫になり、ローマの遺跡に暮らすことに…。---「猫と共に去りぬ」
栓抜き部品工場の社長のマンブレッティ氏は、自動車窃盗団の影のボスでもあって、自分の車より美しい会計係の車を盗み出させ…。---「社長と会計係 あるいは 自動車とバイオリンと路面電車」
保険会社の営業マンのトーダロ氏は、ヴェネツィアが水没するという新聞記事を見て、魚の姿になって水中で暮らすことを決意するが…。---「ヴェネツィアを救え あるいは 魚になるのがいちばんだ」
ベファーナたちが乗るほうきを売っているローマのナヴォーナ広場のベファーナ姉妹。《ミニほうき》を考案して大当たり、次には《ロングほうき》、続いて《ミディほうき》を流行らせて大儲け。それで掃除機の店をオープンするのだが…。---「ベファーナ論」

収められている短篇のいくつかのあらすじめいたものを書いては見たが、そんなものはまるで意味がない。実際に読んでみなければこのおもしろさは判らない。とは言っても、イタリアの文学・文化にまるで造詣のない僕には、4分の1も理解できていないとは思うのだが…。
いずれにしても何とも不思議な、捉えどころのない、妙に惹かれる作品である。

なお、このロダーリ、先日紹介した、『青矢号』の著者である。それで興味を持って読んでみた。

"NAKED SONGS"

今日のBGM。

AL KOOPER "NAKED SONGS"
  ~ アル・クーパー『赤心の歌』 ~


赤心の歌

アル・クーパーと言えば、ボブ・ディランのファンなら知らない者はない。

ディランの『追憶のハイウェイ61~HIGHWEY 61 REVISITED~』のレコーディングの際、ギタリストだったクーパーがスタジオにやって来た。最初、クーパーはギターを弾こうと思っていたが、マイク・ブルームフィールドのギター・プレイを目の前にして自信を喪失し、仕方なくそこにあったオルガンを演奏した。
ミキシングの時、スタッフの「彼はオルガニストではない」という反対をディランが押し切って、クーパーのオルガンの音を前面に押し出した。その瞬間、名曲 Like a Rolling Stone が生まれ、同時にオルガニスト=クーパーも誕生した。~というのが、有名な伝説の概要である。

こういう伝説には、往々にして都合の良い作り話が混じっているものである。が、伝説は伝説のまま、素直に信じていた方が楽しい。
ただ、ブルームフィールドのギターが素晴らしいのはもちろんなのだが、クーパーも、自信喪失・意気消沈してしまうような腕前ではけっしてない。
実際のところは、スタジオに行ってみたら既にギターを弾いている奴がいた、自分はほかの楽器も演奏できるから、たまたま空いていたオルガンにしてみた、という程度のことだったのかもしれない…というようなことを、As The Years Go Passing By (時の流れるごとく) を聴きながら、想像してみたりするのである。
[ 2010/09/26 22:48 ] 音楽・映像 洋楽 | コメント(0) | TB(0) |  TOP△

里神楽

今日、亀戸天神にお参りに行ってみたら、里神楽を奉納していた。演目は『神武東征記』。
里神楽の何たるかはまったく理解していないが、東京都指定の無形民俗文化財だそうである。

神武東征記神武東征記神武東征記

全部は見ていられなかったが、わかりやすく、動きもあり、なかなかおもしろかった。
こういうものが、東京にもまだ残っているんだな。

亀戸天神と東京スカイツリー
                (Panasonic LUMIX DMC-LX3)

六郷神社

「昔撮った狛犬」シリーズ。
古い狛犬。六郷神社(大田区東六郷)。

六郷神社1 六郷神社2

鼻を見て、狛豚か? などという失礼なことを言ってはいけない。
泣き顔のように見えるのも、魔除けとしてはいかがなものかという思いがないでもないが、なかなか味のある狛犬である。
貞享2年(1635)、石工三右衛門制作。大田区最古の狛犬。

狛犬保護のため、網が張ってあって近寄れない。だから、撮影のためには最低限100mm程度の中望遠が必要。
[ 2010/09/24 14:14 ] 狛犬 東京/大田 | コメント(0) | TB(0) |  TOP△

自然動物園(続きの続き)

今回はプレーリードッグづくし。

9/189/199/20の続き。

プレーリードッグプレーリードッグプレーリードッグプレーリードッグプレーリードッグプレーリードッグプレーリードッグプレーリードッグプレーリードッグ
(Canon EOS20D + EF70-200mm F4L USM)

この動物園は、こじんまりとした街中の動物園だが、結構充実している。その中でも白眉なのが、このプレーリードッグだと、個人的には思う。

江戸川区自然動物園

[ 2010/09/23 21:30 ] 自然・季節 生き物 | コメント(0) | TB(0) |  TOP△

『こんにちはトラクター・マクスくん』

ビネッテ・シュレーダー『こんにちはトラクター・マクスくん』

こんにちはトラクター・マクスくん

年を取ったお百姓のクラースさんと馬のフロリアンのところに新しくやって来たトラクターのマクス。最初は打ち解けようとしなかったマクスが、あることをきっかけにフロリアンと仲良くなって行く話。
子供向けの絵本だが、印象的な絵で、画集として大人も楽しめる。

それに、矢川澄子が訳していると、何だかそれだけで良い本のような気がして来る。

家内が乗り物好きの息子(年長)向けに選んだ本。
[ 2010/09/22 21:50 ] 本と言葉 子供の本 | コメント(0) | TB(0) |  TOP△

『青矢号』

ジャンニ・ロダーリ『青矢号 おもちゃの夜行列車』

青矢号―おもちゃの夜行列車 (岩波少年文庫)

読む本がないと言って娘(小学5年)がグダグダしているので買って来た本の内の1冊。

カバーの内容紹介に、

年に一度、子どもたちがプレゼントを心まちにしている夜のこと。ショーウィンドーにならぶおもちゃたちは一大決心、みんなで青矢号にのりこみ、お店をぬけだします。めざすは、まずしいフランチェスコの家! ゆかいで感動的な大冒険。

とある。

これを見る限り、小気味良い冒険物語のようだ。少々子供じみているかとも思ったのだが、あまり背伸びしてみても仕方がない、年相応だろうと思って選んだ。
たまたま同じ日に、家内が『怪盗ルパン』を買ってやっていて、それを読み始めていたので、まずは僕が読んでみた。

イタリアでは、1月6日の公現祭の前夜に魔女のベファーナが子供たちにプレゼントを配って廻る。だからその日をベファーナの日という。
ベファーナはサンタクロースのような存在だから、本来なら誰にでも公平に(もちろん良い子なら、という条件付きだが)プレゼントを配るはずである。が、このお話の中ではそうではない。
このお話の中のベファーナは、おもちゃの代金を払った家にしかプレゼントを配らない。何故なら、「物語の中のベファーナ」ではない「ほんもののベファーナ」は、おもちゃを売ったお金で生活して行かなければならないからだ。

電気機関車が欲しくて堪らないフランチェスコの家は、貧しくてお金を払えない。だから、フランチェスコにプレゼントが配られることはない。
そこで、おもちゃたちは機関車青矢号に乗って、勇躍フランチェスコの家に向かう。幾多の困難を乗り越えてフランチェスコの家に到着した一行がそこで見たものは…、と、これ以上、内容を書くことは控えるが、これではどうにも単純な痛快冒険活劇とは言うことができない。

この作品が、子供が読んで楽しめるすばらしいファンタジーであるのは言うまでもないのだが、大人が読んでもしみじみと感動できる物語である。小犬のぬいぐるみのコインの、フランチェスコに対する切なく純粋な思いが心に沁みる。

「まずは僕が読んでみた」のは、情操教育上、子供に与えて良いものかどうかを判断する、というような検閲めいたことのためではない。あくまでも僕が楽しむためである。
子供が子供なりの楽しみ方ができて、大人も大人なりの楽しみ方ができる。それが、優良な児童文学のあり方だと言えるだろう。大人が読んで面白いようなものでなければ、子供だって本当に面白いわけがないではないか。
[ 2010/09/21 21:31 ] 本と言葉 子供の本 | コメント(0) | TB(0) |  TOP△

自然動物園(続き)

一昨日昨日に引き続き、江戸川区自然動物園。

フンボルトペンギンベネットワラビーシロフクロウハイイロリスベネットワラビーヒツジヤギヤギ
(Canon EOS20D + EF-S 17-85mm F4-5.6IS USM & EF70-200mm F4L USM)

昨日に増してありきたりの飼育動物紹介写真になってしまったことは遺憾であるが…まだ続く。
[ 2010/09/20 21:59 ] 自然・季節 生き物 | コメント(0) | TB(0) |  TOP△