『天動説の絵本』

安野光雅『天動説の絵本―てんがうごいていたころのはなし
天動説の絵本

著者は著名な画家だが、(意外かもしれないが)子供向けの絵本を数多く書いている。
この本には、固有名詞や難しい概念は登場しない。天動説を信じていた時代の人たちが、地動説に接した時に何を感じ、どう行動したか、ということが、親しみやすい絵と平明な文で書かれている本である。
サブタイトルに「てんがうごいていたころのはなし」とあるけれども、むろんのこと過去の時代に天が動いていたということはない。けれども、その時代の人びとにとっては天が動いているということは疑うべくもない事実だったわけである。
今では地動説が常識になり、子供でもそれを知っている。が、それだからこそ、「地球が丸いことを前もって知ってしまった子どもたちに、いま一度地動説の驚きと悲しみを感じてもらいたい」(解説とあとがき)という思いから書かれた本である。
天動説から地動説への転換を、理解させようとするのではなく、感じてもらおうとする本。
[ 2010/12/12 21:57 ] 本と言葉 子供の本 | コメント(0) | TB(0) |  TOP△

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