腕白・験の証拠 etc.…

知っている人には常識でも、知らない人にはかなり意外で、目から鱗が落ちるようなことがある。
『新明解国語辞典』(初版)をパラパラとめくっていて知った諸々のこと。

腕白

〔ワンマンの意味の「関白」に基づくという。ワンは「関」の一音〕子供が、わがままを言ったりいたずらをしたりして手に負えない様子。また、そういう子供。

単純に、知らなかった。確かに、「関」の漢音には「ワン」がある。言われてみれば、腕が白いのといたずらっ子なのとは連関がない。

げんのしょうこ

〔現・(験)の証拠、つまり、飲むとすぐ薬効がある意〕カタバミに似た多年草。茎は地上をはい、夏秋の頃、白・(紅紫)色の花を開く。下痢止め剤。〔フウロソウ科〕

カタカナでしか見たことがなかった。こんな即物的な由来の命名だったとは…。

ヘドロ

〔反吐と泥の混合語という〕未処理の下水や工場からの廃液・廃棄物が海岸に集まって、ドロドロに固まったもの。〔外来語のように受け取られ、普通カタカナで書かれる〕

ものの見事に「外来語のように受け取」っていた。ただし、この語源説は、『日本国語大辞典』には載っていない。
念のため、と思い、『新明解』の第3版を見てみたところ、

〔東北地方の方言「ひどろ《溝(ドブ)や、青色に濁った水たまり》」と同原〕海・川・沼・湖の底にたまっている泥。〔狭義では、未処理の下水や工場からの廃液・廃棄物が海岸に集まって、ドロドロに固まったものを指す〕〔外来語のように受け取られ、「ヘドロ」と書かれることが多い〕

と、語源説の部分がまったく変わっていた。
「東北地方の方言『ひどろ』と同原」とあるが、その共通の語源は一体何なのか? と思って第6版を立ち読みしたところ、「もと、神奈川・名古屋・奈良方言」という一文が付け加えられていた。「へどろ」も「ひどろ」と同じく方言だ、ということなのだろう。
そのほか、『広辞苑』など、中型のものも含め数種類の国語辞典を見てみたのだが、目にした限りでは「方言とも職業用語とも」というようなことが書いてあるものが1種類のみ。それ以外は語源には触れられていない。要するに、良く判らないということである。そんな中、『新明解』のこのこだわりは何なのか?
なお、『日本国語大辞典』にも、「方言」として、上記の3地域が載せられていた。

大盤振舞

〔正しくは埦飯(ワウバン)振舞。昔、正月初めに親類を呼んで宴会を催したこと〕盛んなもてなし。

「埦(椀)飯」(※注)は飯を盛った椀や、殿上での公卿の供膳のことで、平安朝の文献にも用例がある。
(※注)環境によっては文字化けしているかもしれないが、「(椀)飯」の前の文字は「椀」の木偏を土偏にしたもの。
今は「おおばんぶるまい」だが、もともとは、「おうばんぶるまい」だったわけである。

メモみたようなものである。省察はない。

コメントの投稿











管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://hoshinahouse.blog101.fc2.com/tb.php/135-df140cc0