「試し酒」

録画しておいたNHK『日本の話芸』(2月1日放送)、三遊亭金馬「試し酒」を見た。
大御所の円熟した口演に満足。

今日ここに書こうと思ったのは、主人と近江屋の賭けで5升の酒を飲むことになった下男の久蔵(九蔵?)が1升入りの大盃で酒を飲む場面。
金馬師は、最後に飲み干すところまで、盃をあまり傾けない。それで酒を飲み干せるのか? と疑問に思ったのだが、演目が終わった後で、この点について金馬師自身が解説をしていた。

大盃で酒を飲む時に、大きく傾けたら酒が零れてしまう、少し傾ければ飲めるようになっているものなのだそうである。
言われてみれば、なるほどそうかと思えるが、盃を大きく傾ける演出をする噺家もあったような気がするし、時代劇などで、酒豪が盃を大きく傾けて飲むのは見慣れた(と言っても、最近、時代劇をほとんど見ていないが)光景である。大盃で飲んだ経験などないから、大盃は猪口を大きくしたようなものだ、だとしたら、傾ける角度だって猪口と変わらないはずだ、という誤った固定観念があった。

恐らく、多くの人が似たような認識を持っているものと思う。金馬師も「良く言われる」と語っていたが、この自演自解がなければ、NHKに投書やら電話やらメールやら、殺到することになっていたかもしれない。
かく言う僕も、当ブログで「残念、不可解な演出!」とか何とか、恥ずかしげもなく書いていた可能性もないとは言えない。無知とは、恐ろしいものである。
[ 2011/02/02 17:04 ] 古典芸能 | コメント(0) | TB(0) |  TOP△

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