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「切らさせて…」

今日、電車に乗っていると、次のようなアナウンスが…。

節電のため、車内の空調を切らさせていただきます。


何も、空調を切ることに、文句があるわけではない。問題は、「切らさせて」である。
言わずもがなのことだが、現代語の使役の助動詞には「せる」と「させる」があり、前者が五段・サ変の動詞に接続するのに対して、後者は上一段・下一段・カ変の動詞に接続する。「切る」は五段活用だから、「切らせていただきます」が本来である。では、車掌殿は、何故そのようなことば遣いをしたのか?
恐らく、「切らせていただきます」では、ラ抜きことばならぬサ抜きことばになると考えて、乗客に失礼のないように、丁寧な言い方を試みたものと思われる。

国語学の術語に、「誤った回帰」というものがある。
たとえば「わらは(童)」ということばは、元々「warafa」と発音されていた。だから、発音のとおり、「わらは」と表記されたのである。それが、時代が下るにつれて、「warawa」と発音されるようになる。けれども、直ちに「わらわ」と表記されるるようになるのではなく、「wa」と発音するけれども「は」と書くのが正しい、という意識が働いて、表記としては「わらは」という形が保持される。
これを、「回帰」と言うのだが、そういう意識が強すぎると、語頭の「wa」も「は」と表記して、「はらは」と書かれるようになる。正しい表記に戻そうとした結果、却って間違った表記になってしまう。――という現象を、そのように呼ぶのである。

先の車掌殿も、正しいことば遣いをしようという意識が強すぎて、それが却って間違ったことばを使う原因になったしまった…のだと思う。ことばというのは、難しいものである。

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