読書感想文の書き方・その2(2)

承前

本は、『白いぼうし』に決まった。とは言え、全部の作品について書くわけにはいかないから、ひとつに絞る。

「どのお話が面白かった?」

全部。


小学1年生の答えなんてそんなものである。だが、それでは到底、感想文にはならない。
そこで、いろいろ話をしながら、一番おもしろかったものがどれか、考えさせる必要がある。

「山ねこ、おことわり」がおもしろかった。


「どこが面白かった?」と聞いても、答えはやはり「全部」に違いない。そこで、もう少し答えやすい質問から始める。

「どんな人が出てくる?」

まついさん。タクシーのうんてんしゅさん。
山ねこ。わかいおとこの人だったけど、タクシーにのっているうちに山ねこになる。
山ねこのおかあさん。
山ねこの妹。


実際には、「山ねこのおかあさん」は登場しない。山ねこの話の中に出て来るだけである。が、山ねこが「母が…」と言っているし、積極的な誤りではないから、この程度のものはそのままにしておいて良い。

「どんなお話?」

まついさんが、わかいおとこの人をタクシーにのせて、その人がいうとおりにハンドルをみぎにまわしたりひだりにまわしたりしているうちに、きがついたらおとこの人がネクタイをしめた山ねこになっていた。
まついさんが「おりてくださいよ」というと、おきゃくさんの山ねこは「"山ねこ、おことわり"とはかいてなかったですよ」という。それで、まついさんはいわれたところまでいく。
山ねこは、おいしゃさんで、おかあさんがびょうきになったので、いえにかえってきた。
山ねこのおきゃくさんがおりるとき、「山ねこ、おことわり」とかいてあるかみをもらった。
まついさんは「また、いつでも、どうぞ」といって、かみをやぶった。


小学1年生が、これだけの内容をいちどきに纏められるわけはない。少しずつ、どんな話か、聞き出しながらメモを取る、できれば、本人にそこまでさせるのが、望ましい。
むろん、短い話とはいえ、あらすじをすべて書いていたら、書くべきことを書くことができない。ただ、お話の内容をきちんと理解できているか、ということを確認する意味で、あらすじを尋ねるのである。
それに、話したり書いたりしているうちに、思い出したり考えが纏まって来たりすることもあるものである。
実際にそれを感想文にする際には、その中から、必要最低限のところだけを抽き出す必要がある。だからといって、抽き出すくらいなら、最初から書かなければ良いじゃないか、ということにはならない。最初から、必要最低限のことを、過不足なく書くことなど、大人にもできることではない。

続く

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