ツギハオガワマチ

今朝、地下鉄の車内のアナウンスで、うら若い女性の声が聞こえて来た。

オジサンとしては、女性の声で朝からさわやかな気分になってもおかしくはないのだが、何だかとても引っ掛かる。電車の中では、僕は大抵本を読むか書き物をするかしているのだが、今日はどうにも気になって集中できなかった。
何駅か過ぎて、その引っ掛かりの理由に気が付いた。

「次は小川町、小川町。左側の扉が開きます」
~ツハオワマチ、オワマチ。ヒダリワノトビラヒラキマス~

太字にしたところは、すくなくとも東京では、鼻濁音で発音されるべきものである。それが、語頭と同じ濁音の「ガ」「ギ」で発音されていたのである。もっとも、昨今では、鼻濁音は衰退の一途にあるようだが、車内のアナウンスで、これほど気になったことはなかった。
そもそも、車掌のアナウンスと言えば、昔から妙に鼻に掛かったような声でしゃべるのが定番だから、意図してかしないでか、ガ行音の発音は自然と鼻濁音になっているのだろう。
今日の車掌の女性のことばは、はっきりと発音されていて変に車掌らしさがなく、判りやすいこと自体は悪くないのだが、聞いていて、どうにもこうにも落ち着かない気分になったのである。

ところで、九州は鼻濁音のない地域の一つだが、博多出身の武田鉄矢は、鼻濁音の美しさに憧れて、一生懸命鼻から息を抜いてしゃべっていたために、あんなふうになったらしい。が、「れ」だの「う」だのの発音で鼻から息を抜いても、むろんのことそれは鼻濁音ではない。

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