『王城の護衛者』『会津落城』『戊辰戦争』

訳あって…と言っても大した訳では毛頭ないが、幕末の会津関係の本を纏めて読んだ。

司馬遼太郎『王城の護衛者』

新装版 王城の護衛者 (講談社文庫)

会津藩主・松平容保が、京都守護職となり、会津戦争に至る出来事を描いた小説「王城の護衛者」を収める幕末短篇集。

「鬼謀の人」を読めば大村益次郎が好きになり、「英雄児」を読めば河井継之助が好きになる。表題作を読めば、むろんのこと松平容保が好きになる。それが、小説というものだ。
もっとも、「加茂の水」を読んで岩倉具視が好きになるかどうかは判らないが…。


星亮一『会津落城 戊辰戦争最大の悲劇』

会津落城―戊辰戦争最大の悲劇 (中公新書)

会津贔屓の作家が描く、戊辰戦争・会津落城の記。

サブタイトルからして、会津への同情、薩長への怨恨満載の本かと思ったら、意外にも公平な視点で書かれていた。
それだけに、会津戦争の悲惨さが、伝わって来る。


佐々木克『戊辰戦争 敗者の明治維新』

戊辰戦争―敗者の明治維新 (中公新書 (455))

こちらは学者が書いた戊辰戦争の書。

思いの外、会津側への思い入れが深い。むろん、完全に公正無私な歴史などありえないから、それが本書の瑕疵だというわけではない。むしろそこが、面白い。

なお、本書での徳川慶喜像は、多くの人のイメージするであろうもの(すなわち、司馬遼太郎が『最後の将軍』で書いたそれ)とはだいぶん違う。著者の慶喜に対する評価は頗る低い。
恐らくこちらの方が事実に近いのではないかと思うのだが、そのことと、小説の中の「最後の将軍」を敬慕することとは、まったく別のところで成立するものである。
[ 2012/03/25 23:32 ] 本と言葉 歴史の本 | コメント(0) | TB(0) |  TOP△

コメントの投稿











管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://hoshinahouse.blog101.fc2.com/tb.php/494-a32e4822