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1+1

やた管ブログ』の「文系と理系」のエントリを読んでいて、心に思い浮かんだよしなしごとを書き留める。

「算数(数学)なら1+1=2だが、国語(文学)は1+1が3になったり4になったりする」ということを言う人が、時々いる。
そういうことを言うのは、当然ながら大抵の場合は国語・国文学の関係者だから、「だから国語(文学)はスバラシイ!」という主張の根拠になる。
むろん僕も、「国語(文学)はスバラシイ!」という主張自体には賛成だが、国語(文学)では絶対に1+1=2にならないわけではないし、1+1が3や4になるのは国語(文学)に限ったことでもない。

一例を上げる。
水は100度で沸騰する。それは、老若男女、誰がやったとしても、違いはない。だから、それをもって1+1=2だと言えそうである。
とは言え、それには条件がある。まず、ここで「水」と称するのは、厳密に言えば、H2Oという物質である。そして、そのH2Oが100度で沸騰するのは、1気圧という条件の許においてである。
その条件を満たす限りにおいて、水は必ず100度で沸騰する。つまり、1+1=2である。

けれども、今、実際に湯を沸かそうとしている場所が、正確に1気圧だとは限らない。
それに、自然界にある「水」は、純粋なH2Oではなくて、それに何らかの成分が加わった不純物である。ミネラル分だったり、ゴミだったり、水道水なら塩素だったりが、含まれているのである。
「水は100度で沸騰する」というのは、自然界には通常存在しない条件によって実験した結果、得られる理論である。だから、実際の生活上では、例外が、しばしば発生する。

こんなことを言うと、そのようなものなら、理論など意味がない、と思われるかもしれないが、けっしてそういうものではない。まず、あるべき理論を構築して、それを実際のものに応用することが、重要なのである。
「H2Oは1気圧の状態なら100度で沸騰する」というだけで終わるのなら大して役に立たないかもしれないが、その知見を基にして、1気圧からどれだけずれると沸点がどれだけ変わるか、どのような成分がどの程度混じっているとどのようになるか、ということを、理論を基に検証して行くわけである。そのためには、「H2Oは1気圧の状態なら100度で沸騰する」という理論は、極めて重要である。

理論では、1+1=2になるけれども、実際には必ずしもそうはならない。けれども、1+1=2にならないのには、明確な理由があって、たとえば、「1に見えたものが、実際には1.023だったからだ」というようなことを明らかにしていくわけである。

さて、国語(文学)の場合、現物が存在しない理論的な作品というものはありえないから、どうしても、実在する作品を、研究の対象にせざるをえない。
先の例に当てはめれば、1気圧でない場所で、いろいろな成分の混じった不純物としての水を加熱して観察しているわけである。だから、当然の如く、1+1=2ではないことが、頻繁に起こる。

しかしながら、「だから国語(文学)は1+1=2ではない」というのは短絡である。1+1=2が本質なのは、国語(文学)も例外たるを免れない。
国語(文学)においては、水に対するH2Oに相当するようなものを、人為的に生成しがたいので、1+1=2の姿が見えにくいだけである。実在はしないけれども、概念としては1+1=2はあるはずで、それを基本にして、1+1が2にならない何らかの原因があって、3や4になっているのである。

だから、ハナから国語(文学)は1+1=2にならないものだと決めつけていると、1+1が3や4になっている意味も、判らないのである。
[ 2012/07/12 22:44 ] 理屈・屁理屈 | コメント(2) | TB(0) |  TOP△

1+1が2になるような作品では、作品としては面白くもなんともない。
でも、本来1+1は2だからこそ、2でない作品は面白い・・・ということですね。
[ 2012/07/13 02:55 ] [ 編集 ]

Re: 中川@やたナビ さん

まあ、そんなことを言っているから、「文学は理屈じゃない」なんて言われちゃうんですけどね…。
[ 2012/07/13 06:47 ] [ 編集 ]

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