年内立春

年の内に 春は来にけり ひととせを 去年とや言はむ 今年とや言はむ


有名な古今集の巻頭歌である。
この歌はマイナスの意味で極めて有名なもので、正岡子規が「古今集はくだらぬ集にて候有之」と決め付ける大きな根拠になった。

さて、この歌の内容についてだが、初・二句は「年の内に 春は来にけり」は12月中に立春が来た、ということ。これを「年内立春」と言う。
正月と立春は同時に来るべきものなのに、先に立春が来てしまった珍しい現象を詠んだもの、というような解説がされることもあるけれども、元々正月と立春は時期をほぼ同じくするとは言え一緒にやって来るものではないし、年内立春も珍しくはない。
歌の素材として斬新なものだったのか、ということについても、万葉集に既に年内立春の歌があるから当らない。つまり、旧暦に慣れ親しんでいた人々にとって、年内立春は特別な事柄ではなかったし、和歌の素材としても目新しいものではなかったのである。

では、子規の言ったことが100%正しいのかというと、そういうわけではない…のだが、それは長くなるので止めておく。

では、何故そんなことを書いたのか、というと、立春の今日は旧暦の12月24日、年内立春に当たるからである。在原元方が詠んだのは、こんな年の立春である。とは言え、先にも書いた通り、これは別段珍しいことではない。

コメントの投稿











管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://hoshinahouse.blog101.fc2.com/tb.php/676-9840d9fd