新潮文庫の100冊(続き)

8月10日「新潮文庫の100冊」の続き。勝手にプラス10冊の後半。


6.大江健三郎『死者の奢り・飼育』
死者の奢り・飼育 (新潮文庫)

正直なところ、それほど好きな作家ではない。けれども、日本の誇るノーベル文学賞作家であることには違いないのだから、1冊くらい入っていて然るべきではないか。後の方に行くに従って、僕にはどんどん訳がわからなくなって行くので、定番の初期作品を選択。
以前、『100冊』に入っていたはず。

7.池波正太郎『剣客商売』
剣客商売 (新潮文庫―剣客商売)

本家『100冊』に藤沢周平が入っているのだから、池波も。
「鬼平犯科帳」と並ぶ人気シリーズ。秋山小兵衛の生き方には、もっと老いなければ本当に共感できるようにならないのかもしれないが、軽妙で洒脱で愉快である。
しかし、藤田まことが小兵衛なのは未だにしっくり来ない。

8.与謝野晶子『みだれ髪』
みだれ髪 (新潮文庫)

僕は散文型の人間で詩歌は苦手なので、お薦めできるほどきちんと読んでいるわけではないのだが、韻文が全滅なので入れておいた。
僕のような韻文音痴のために「訳と観賞」が付いているのは親切。本当はいらないけど。

9.ポール・ギャリコ『スノーグース』
スノーグース (新潮文庫)

ギャリコの作品では『ジェニイ』や『雪のひとひら』も入れたいところだが、美しい小話「ルミドーラ」が収められているこれにした。
弱虫の牝牛に起こった「聖ルミドーラの奇蹟」。奇蹟に対するポルダ神父の言葉が、最高に素晴らしい。

10.マーク・トウェイン『トム・ソーヤーの冒険』
トム・ソーヤーの冒険 (新潮文庫)

この作品はアニメにもなっているし、子供向けの本もたくさん出ている。だからと言って子供レヴェルと侮ること勿れ。子供が読んでももちろん面白いだろうが、大人が読んでも読み応えがある。そういう意味では、『100冊』に選ばれている竹山道雄の『ビルマの竪琴』に通ずるものがある。
是非、大人にも読んで欲しい。


なお、この10冊を買っても「ヨンダナ」は貰えないのでくれぐれもご注意。
~番外編~

1.石坂洋次郎『青い山脈』

割に最近、書店で見かけた記憶があったので、こういうものを出し続けるのは出版社の良心云々、などと書き掛けていたのだが、改めて調べてみたらいつの間にか絶版になっていた。残念。

2.レイ・ブラッドベリ『恐竜物語』
新潮文庫のブラッドベリ作品の中では一番好きなのだが、これも残念ながら絶版。

3.石原慎太郎『太陽の季節』
泣く子も黙る都知事様の若き日の作品である。好き嫌いは別として、物は試し、芥川賞受賞作の「太陽の季節」くらいは読んでおいても悪くないんじゃないか。
読んでおいて損はない、とは言えないし、人生の指針になるようなものでは到底ないけれど。
当時これを読んだ人が、果たしてこの作者が政治家になると予想しただろうか? しつこいようだが、これも絶版。
[ 2010/08/14 19:13 ] 本と言葉 閑話 | コメント(0) | TB(0) |  TOP△

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