ふたたび『少年探偵ブラウン』

ドナルド・ソボル『少年探偵ブラウン』(2)(3)

少年探偵ブラウン(2) (偕成社文庫2036) 少年探偵ブラウン(3) (偕成社文庫2037)

少年探偵ブラウン(1)』が事の外面白かったので、2巻以降も引き続き読んでいる。

1963年に始まった作品だけに、登場人物の少年たちが実に素朴である。
もちろん悪事が起こらなければ探偵の出番はないから、中には悪童も当然登場する。不良少年グループ・タイガースのバッグズ・ミーニーや、落第ばかりしている高校生のウィルフォード・ウィギンスは、悪さをしてはロイに鼻を明かされる常連である。
とりわけウィルフォードは、小学生たちから金を捲き上げようと、次から次へとウソの儲け話を作り出す。その度に、子供たちが大金持ちになることを夢見て騙される寸前まで行くのが、何とも微笑ましい。
日米での気質の違いは判らないが、今の子供なら、そんな途方もない法螺話に素直に騙されることはないだろうし、騙す方も、もっと手の込んだ精巧で陰湿な詐欺行為をしそうなものである。
むろんそんなものでは子供向けの話にはならないという事情からの必然という面もあるだろが、そういうカラっとした雰囲気が、このシリーズの大きな魅力だろう。

なお、本シリーズ、既に絶版で、流通在庫を運良く手に入れられたようである。今は『少年たんていブラウン』として、本シリーズ未収録のものも含めて全10巻の単行本として販売されているらしいから、新刊で読むことはできる。
が、本シリーズを読んだ今なら、10巻本を買っても良いと思えるけれども、知らなければセットで1万円を超えるものを、容易に買い始めようとは思わない。
だから、旧版を見つけたのは、幸運だったと言わなければならない。
[ 2013/04/21 00:18 ] 本と言葉 子供の本 | コメント(0) | TB(0) |  TOP△

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