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Creedence Clearwater Revival あるいは「ら抜き」

Amazon で何の気なしに Creedence Clearwater Revival を検索していたら、ページの下の方に、内館牧子著『カネを積まれても使いたくない日本語』という本が出ていた。これは僕の閲覧履歴からレコメンドされたものだから、ほかの人が CCR を見たところでこの本が表示されることはまずあるまい。だから、僕以外の人にとって、このエントリと CCR との間には何の関係もない。
とはいえ、CCR を検索しなければこの本には行き当らなかったわけだから、僕の主観からすれば、CCR とこの本との間には関係がある。それで、こんなわけのわからないタイトルにしたのである。

件の本、何だか品のない書名だし、ふつうの人がことばづかいのためにカネを積まれることもなかろうが、著者の内館氏なら「こんなセリフを入れて欲しい」と頼まれることがもしかしたらあるのかもしれないから、まぁ、良しとしよう。
正直なところ、買ってまで読む気になる書名の本ではないのだけれども、Amazon ではこの本が「なか見!検索」の対象になっていて、部分的にだけれども読むことができる。それで、少しだけ読んでみた。

中でも「ら抜き」に1章が当てられていて、そんなことを書くくらいだから当然とは言えようが、いわゆる「ら抜き」に対して否定的な、というより拒絶的な論述がくり広げられている。
要するに「ら抜き」は気にいらん、ということに尽きるのだけれども、そのこと自体には、僕も感情的には賛成である。
僕の所謂「頑固爺理論」そのもので、世間にはこれだけ強硬な頑固爺(著者は女性だが、僕の言う「頑固爺」は性別を問わない)がいることを知るのは、若者にとって価値があるだろう。

良く、「見られる」というような正格の言い方に対して、いわゆる「ら抜き」は、尊敬が「見られる」、可能が「見れる」という使い分けによる分化だと言われるけれども、著者は、むしろ「ら抜き」によって可能であることが判りにくくなっているのではないかと言う。「まさか、僕が出れれるとは……」というような破格の言い方が出て来たのが、「出れる」が可能の表現としては弱いので、より可能の意味を表わそうと思うがために「れ」が付け足されてしまったのではないか、と言うのである。

そのことが、かならずしも間違っているとは思わない。
ただ、いわゆる「ら抜き」を考える時に、「ら抜き」だけを見ていても、見当はずれなことになりかねない。「ら」以外のものが抜けた場合についても、併せて考える必要があるだろう。

それに、どこまでを正格でない「ら抜き」の表現と認めるか、というのも難しい問題である。いわゆる「ら抜き」はごく最近に限って発生している現象ではないからである。

例えば「着られた」という言葉は、「お召しになった」という「尊敬」にも受け取れるし、「着ることができた」という「可能」にも受け取れる


本書からの引用だが、太字で示した「受け取れる」は、現代語としては全く問題はないのだけれども、本来から言えば、「受け取る」に助動詞「れる」が接続して「受け取られる」と言うべきところである。だからこれも、「ら抜き」と言えば「ら抜き」である。ただし、これを「ら抜き」として目くじらを立てる人は、著者を含めていないだろう。

要するに、「ら抜き」と見做すかどうかは多分に感覚の問題で、それだけに難しい、というありきたりの結論を出すのがやっとのところではある。
そうであるからこそ、本書のような感覚的な物言いも、けっして意味のないものとは言えないだろう、とは思う。
[蛇足]
最後に、自戒のひと言。「買ってから物を言え」。

受け取るは五段活用であるので「れる」が正しいです。
五段活用とサ行変格活用のはれる。
それ以外はられる。
です。
られるとすべきところをれるにしているのがら抜きです。
[ 2013/11/04 16:18 ] [ 編集 ]

Re: 通りすがり さん

コメントありがとうございます。

何を以て「正しい」「間違い」と見做すかは難しい問題ですね。
例えば「眠る」は五段活用の動詞で、「眠られる」が「正しい」と言えますし、漱石や芥川もふつうに使っていますけれども、現代ではまずそういう言い方はしないでしょう。
「受け取る」も、仰る通り五段活用なので、「受け取られる」が「正しい」のでしょうが、「受け取れる」という可能動詞(下一段)として使われる方が一般的だと思います。

もっとも、そもそも僕は、「ら」が抜けた現象だけを見ることにあまり意味を感じていないのです。
[ 2013/11/04 17:46 ] [ 編集 ]

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