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『影をなくした男』

学生時代、もう20年以上も前に読んだ本なのだが、先日、僕の本棚から娘が探し出して来て読み始めたので、懐かしくなって娘が読んでいないスキに久しぶりに再読した。

シャミッソー『影をなくした男』

影をなくした男 (岩波文庫)

最初にこの本を読んだ当時、安部公房の「バベルの塔の狸」はきっとこの作品の影響を受けたのだろうと思った覚えがあるのだが、今回読み直してみて、もしかしたら藤子・F・不二雄もこの作品の影響を受けたのかもしれないと思った。学生時代よりも今の方が、ドラえもんが身近にある生活を送っているということだろうか。

それはともかくとして、自分の影を「幸運の金袋」と取り替えてしまったペーター・シュレミールの数奇な半生を描いた作品。
影をなくしてしまうことがどれほど大変なことなのか、国の違いか、時代の違いか、はたまた個人の素養か、あまり実感することができないものの、影をなくしたことによる悲劇は身につまされるし、後半に至ってシュレミールはこれからどうするのか、と思った矢先の話の飛躍ぶりも、それはそれでなかなか楽しむことができる。

なお、本書が刊行された1814年は本邦では文化11年。『東海道中膝栗毛』とほぼ同時代の作品ということになる。
原文で読め(れ)ば古臭い文体で書かれているのかもしれないけれども、池内紀の訳のお蔭か、時代を感じさせることもなく、あっという間に読み了えることができる。

大人でも子供でも、読んで損はないだろう。

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