『海底二万里』

ジュール・ヴェルヌ『海底二万里』(上・中・下)

海底二万里〈上〉 (偕成社文庫)  海底二万里〈中〉 (偕成社文庫)  海底二万里〈下〉 (偕成社文庫)


SFの古典的作品として名高いこの作品、何が驚くといって、発表されたのが1870年、日本で言えば戊辰戦争が収まってさほど間もない明治3年、まだちょんまげ姿の人々が闊歩していた頃だということである。

本邦はさて措くとしても、Wikipedia によれば、フランスで人力以外で推進する潜水艦が登場したのが1864年のこと、そんな時代に、電気駆動で推進する超高速巨大潜水艦で世界一周しようとしているのである。
実際に電気駆動で推進する潜水艦が登場するのは遙か後の1888年だそうである。その想像力たるや、現代人が火星旅行をする程度のものではなかっただろう。

そんな空想力溢れるストーリーがこの作品の魅力なのには違いないのだが、もうひとつ、アロナクス教授の助手コンセーユの口から語られる博物学の知識も見逃せない。ストーリー展開にはかならずしも必須とは言えず、かつ、あまりの多さに辟易する向きもあるかもしれないが、これが作品の面白みの一つになっていることは間違いない。

難しそうな本でも読みこなしていく小3の息子に買って来たのだが、これはさすがに難し過ぎる。偕成社文庫に収められているとはいえ、到底子供が読みこなせるようなものではない。
それで、僕が読んだ次第である。
[蛇足]
コンセーユと漁師ネッド・ランドの会話。

「ネッドさん、あなたは魚をとる側の人で、しかも優秀な漁師です。あなたは、この興味ぶかい魚をたくさんとってきた。ところが、きっと、それらをどうやって分類したらよいか知らないはずだ。」
「知っているとも」と、銛打ちは、まじめくさって答えた。「食べられる魚と、食べられない魚に分けるのさ!」(14黒潮)


何かに使えるかもしれないと思って、メモしておく。

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