ら抜問答

先頃、ある所で所謂「ら抜き」について訊ねられた、その折の問答。

 「ら抜き」を否とする意見多し。然れども、「ら抜き」の歴史は古し。これを昨今の言葉の乱れと言うは、如何。

 確かに「ら抜き」は古きよりあなり。されば、何を「ら抜き」とするかは易しからず。
例えば、「切れる」は元々「切られる(切らるる)」なり。これは「ら」が抜けたるなり。されど「切れる」を「ら抜き」なりとして非難する者多からず。

 古きより「ら抜き」を常とする地方あり、それが全国に拡まれりとする説あり。されば、「ら抜き」は言葉の乱れたるにはあらず。

 方言にあらば誤りならずと言うは否なり。「ら抜き」を常とする地域あり。それ誤りならずと雖も、共時的にその言葉を用いる地域あると、通時的にある地域の言葉にあることとは同じからず。縦軸と横軸を混同すること勿れ。
東京語あるいは共通語の表現を考えるに当りては、方言にありとて正しきことにはならざるなり。東京語として誤れる言い方が方言より流入したるなり。
そもそも、「ら抜き」を考えるに、「ら抜き」のみを取り上げること勿れ。「行かれる」を「行ける」とするは、「ら」が抜けておらざれども「ら抜き」と同じ理屈なり。「見れる」を見て「行ける」を見ざるは木を見て森を見ざるに似たり。

かく云うほどに、「ちわー。どーもお久しぶりでーす」とて入り来りし者あり。かくてそのままに止みぬ。

こんばんは

狛犬のみならず、さまざまな分野で、博学ですね。
うらやましいです。
「らぬき」や「たぬき」などもありますね。
[ 2013/10/26 20:01 ] [ 編集 ]

Re: いどきち さん

いえいえどうも…。
本当はこっちの方がメインなんですが…。
[ 2013/10/27 14:02 ] [ 編集 ]

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