『火星年代記』

娘(中2)が何か読む物はないか、と言っていたので、こんなのはどうかと思って書庫(と称する物置)から拾い上げて来た。

レイ・ブラッドベリ『火星年代記』

火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)

僕も中学生の頃に読んだ、と思って取って来たのだが、奥付を見ると1988年の版、大学生の時だった。とんだ記憶違い。
それを娘に読ませるのも何だし、娘もまるで興味なさそうだったので、僕が久しぶりに読むことにした。

SFを文学の域に高めたと言われるブラッドベリの代表作。
あまりにも有名な作品だから、中身を説明しても仕方がないのだが、ひどく大雑把に言うと、タイトルの通り、地球から火星に人々が移り住み、その後どうなったの年代記である。
若い時に何度も繰り返し読んだものではあるものの、すっかり忘れていたところもある。
「2005年4月 第二のアッシャー邸」もその一つ。この話自体は鮮烈な記憶に残ってはいたのだけれども、この作品に収められていたことは忘れていた。
「年代記」としての一貫性は持ちながらも、オムニバス形式だから、それぞれの話にそれぞれの性格があって、飽きさせない。
最終章「2026年10月 百万年ピクニック」のラスト・シーンは、何度読んでも素晴らしい。

原書の発売は1950年、火星に初めて人類が訪れたのがその49年後の1999年ということになっている。2005年には核戦争が勃発し、2026年に地球は滅亡する。
とすると、現在の地球は、核戦争の真っ最中で、火星からもほとんどの人が退去している状態になっているはずであるが、実際には、残念ながら人類は火星に到達していないし、幸いなことに核戦争も始まっていない。
1997年に改訂版が発売されて、物語の開始が2030年に変更され、そのほかにも若干の加除があるらしい。
その内、入手して読んでみるとしようか。

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