『池上彰の憲法入門』

池上彰『池上彰の憲法入門』

池上彰の憲法入門 (ちくまプリマ―新書)

僕は、原則として政治的な話題を取り上げることは避けるようにしている。
とりわけ憲法問題など、改憲を口にした途端に右翼の巨魁呼ばわりされたり、護憲を匂わせただけで時代遅れの石頭扱いされたりするのが常だから、そういう議論をすることを、放棄しているのである。むろん自分なりの意見がないわけではないのだが、人と議論をするつもりはない。
子供に対してでさえ、僕の意見を押し付けようつもりは毛頭ないから、普段からそういう話題も出さないのだけれども、我が家は産経新聞を購読しているから、そのまま放っておくと、下手をすると一方的に改憲論者になってしまいかねない懸念がある。かといって、購読紙を朝日新聞に変えたところで、これまた下手をすると一方的に護憲論者になってしまわないとも限らない。
なお、ここでの「下手をすると」は「改憲論者に…」「護憲論者に…」に掛かっているのではなく、どちらも「一方的に」に掛かっている。

こういう問題は、言うまでもなくいろいろな意見に耳を傾けるのが良いのだけれども、たいていの場合は自分の主張に都合の良いことしか言っていない。むろん、イデオロギーのない主張などはありえないし、それぞれが自分の信念に基づいて正しいと思っていることを表明しているのだろうから、それはそれで致し方ないのだけれども、「改憲」や「護憲」の立場から書かれたものを読んで、客観的に判断することが難しいのも事実である。それに、そういうものを、何冊も読んで比較するのは、けっこうな根性が必要である。

本書は、さすが「週刊こどもニュース」のお父さん(古いが…)、ここまで偏らずに書くのは難しいだろうと思うほどに、客観的に説明されている。もっとも、どちらかに偏った人が見れば、物足りなかったり言い過ぎだったりはあるのかもしれないが…。
憲法問題をそれなりに勉強している人が読めば、知らないことは何一つ書いていないのだろうけれども、きちんと問題が整理されていて、読みやすく、判りやすい。

参考文献と日本国憲法全文付き。
[ 2013/11/28 23:45 ] 本と言葉 歴史の本 | コメント(0) | TB(0) |  TOP△

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