『名探偵カッレくん』

アストリッド・リンドグレーン
『名探偵カッレくん』


名探偵カッレくん (岩波少年文庫)

この著者のものとしては『長くつ下のピッピ』が殊に有名で、僕も子供の頃に(内容はまったく覚えていないのだけれども)読んだ記憶がある。
4年生の息子が『少年探偵ブラウン』とそのシリーズをたいそう気に入っていたので、これも同じ探偵ものということで買って来た。

名探偵に憧れる少年カッレ・ブルムクヴィストが、日頃の鍛錬の成果で宝石窃盗犯逮捕の立役者になる話。
とはいえ、単なる探偵もの、推理の興味に止まるものではなく、冒険小説としての要素も色濃い。むろん、カテゴライズすることにさしたる意味がないことは言うまでもない。
この著者の作品だけあって、子供の心理の描き方が何と言っても秀逸である。名探偵ぶりを発揮しながらも、子供らしさを失っていないところに、同年輩の少年少女読者は親近感を持つことだろうと思う。
窃盗犯追跡と同時進行する、カッレ属する白バラ軍と、対する赤バラ軍の「バラ戦争」の成り行きも、作品に奥行きを与えている。
「小学5・6年生以上」ということになっているが、それ以下(息子がそうである)でも楽しめるし、それ以上(大人も含めて)でも十二分に楽しめる作品である。
[ 2014/06/28 23:50 ] 本と言葉 子供の本 | コメント(0) | TB(1) |  TOP△

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[2014/07/05 22:31] URL HOSHINA HOUSE